多目的ローンとは?多目的ローンの金利比較と審査内容など

※当サイトは広告を利用しています。

銀行には多目的ローンという商品があります。
多目的ローンとは何に使っても自由なローンですが、カードローンとは別の商品です。
そもそも多目的ローンとは何か、またカードローンとはどう異なるのでしょうか?
今回は多目的ローンについて解説します。

多目的ローンとは

多目的ローンとは目的別フリーローンとも呼ばれます。
何に使っても自由ですが、申込時に申告した目的にしか使用できないというローンです。
多目的ローンの特徴とはどのような点なのでしょうか?

資金使途を確認される

多目的ローンは申込時に必ず使い道が確認できる資料を提出する必要があります。
たとえば電化製品を購入するのであれば電気屋さんの見積書などの提出が必要です。
そして、見積書の金額以内の額しか融資を受けることはできません。
この点が見積もりなどの提出が必要ないカードローンなどの金利が高い商品との違いです。

金利は低く設定されている

多目的ローンはカードローンと比べて金利がかなり低く設定されています。
また、カードローンは金額が少なくなれば高金利、金額が多くなれば低金利となるものです。
一方、多目的ローンは金額の大小によって金利が動くわけではありません。
あくまでもその人のリスクに応じて金利を設定します。
多目的ローンは融資金の使い道を申込時に明示しなければなりません。
つまり必ず何か「特定の使い道」にお金を使うローンです。
そのため、多目的ローンで借りたお金は対価となるものが残っていますので返済を履行する可能性が高いと言えます。
人間「何に使ったか覚えていない」という借金ほど返済に対するモチベーションが落ちてしまうものであるためです。
結果的に、使い道が曖昧なカードローンよりも、使い道があらかじめ決まっていて対価となるものが残されている多目的ローンの方がリスクは低くなります。
金利とはお金を貸したことに対するリスクマネジメントですので、リスクが低い多目的ローンの方が金利は低くなります。
カードローンで100万円借りた時の金利は10%~12%程度が相場ですが、多目的ローンの金利は4%~7%の範囲内が相場となっており、金利的なメリットはかなり多目的ローンにあります。

返済期間は長めに設定

多目的ローンの返済期間は商品によって異なりますが、返済期間が10年程度の長期に設定されていることが多いです。
商品によっては融資限度額が1,000万円程度まで借りることができる銀行が多いため、返済期間は長めに設定されています。

融資金を一括で受ける証書貸付

多目的ローンは融資金額が一括で融資される証書貸付という契約方法です。
カードローンに代表される最初に借入枠を作成する当座貸越ではありません。
契約時に融資金額、最終期日等を取り決めて融資実行後は最終回まで返済を続けていく方法です。
ほとんどの借入れは証書貸付ですので、住宅ローンや自動車ローンと同じような通常の借金と同じイメージをもって置けば問題ありません。

振込によって資金を管理される

多目的ローンは融資金を申込時に申告した使い道にしか使用することができません。
融資実行後に自由に引き出せるようにした場合に、もしもお金を借りた人が融資金を勝手に引き出して、目的以外のところにお金を使ってしまったら多目的ローンの意味がありませんし、特定の目的だからこそ金利を低く設定されているためです。
このため、多目的ローンで融資したお金は銀行が目的先へ振込を行うことで資金を管理します。
つまり、家電を購入するのであれば、家電購入代金を電気屋さんに銀行が振込を行うということです。
これによってお金を借りた人は自分が借りたお金に指一本触れることなく、特定の使い道だけに融資金を使うことができるのです。

 

銀行ほか金融機関や信販会社各社の多目的ローン

多目的ローンを扱っている金融機関はいくつもありますが、今回は代表的な多目的ローンについていくつかご説明します。

三菱東京UFJ銀行

三菱東京UFJ銀行の多目的ローンはネットで申込ができ、郵送で契約ができるという点が特徴です。
通常、多目的ローンのような商品の契約手続きは来店が基本です。
しかし、三菱東京UFJ銀行の多目的ローンはインターネットで申込を行い、審査通過後に送付されてくる契約書類を返送するだけの非対面での契約を行うことができます。
また、一般的には審査回答までに数日かかることも珍しくない多目的ローンですが、三菱東京UFJ銀行の多目的ローンは最短で即日回答があるという点も特徴です。
金利は変動金利で5.475%でカードローンよりも非常に低い金利となっています。
さらに地方銀行などのフリーローンでは返済の途中で繰り上げて返済を行う際には5,000円+消費税程度の繰上げ返済手数料がかかることが多いのですが、三菱東京UFJ銀行の多目的ローンは何度でも繰上返済手数料が無料となっています。
融資金額は300万円までとなっていますので、それほど多くの金額を借りることはできません。

みずほ銀行

みずほ銀行の多目的ローンの特徴としては変動金利と固定金利が選択できるという点にあります。
2016年12月現在で変動金利は5.875%、固定金利は6.550%となっています。
住宅ローンのように将来の金利情勢を見据えて変動金利か固定金利かを選択することができるのがみずほ銀行多目的ローンの特徴です。
現在みずほ銀行で住宅ローンなどの証書貸付を利用したことがある人、もしくは過去に利用したことがある人はさらに金利が0.1%優遇されます。
三菱東京UFJ銀行と同じように来店しなくても郵送で契約手続きを行うことができますし、来店での契約も可能です。
こちらも融資金額は300万円までとなっています。
みずほ銀行フリーローン(多目的ローン)金利と審査/みずほ銀行カードローンと比較

住信SBIネット銀行

金利の低い銀行の代名詞的な存在である住信SBIネット銀行ですが多目的ローンの特徴もまさに低金利です。
3.975%~4.975%と他の銀行の商品と比較しても明らかに低い金利です。
さらに住宅ローンを借りている人はここからさらに1.0%の優遇、カードローンがある人は0.5%、SBI証券に口座がある人は0.5%の優遇があり、最大で1.0%の金利優遇を受けることができ、最低金利で2.975%の超低金利で融資を受けることができます。
また、カードローンのようにすべての契約手続きをネット上で行うことができます。
融資金額も1,000万円までとメガバンクの多目的ローンと比較して多くの金額の融資を受けることができます。
住信SBIネット銀行Mr多目的ローンの特集ページへ

ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行はゆうちょ銀行での貸し出しを行っているわけではありません。
スルガ銀行の多目的ローンがゆうちょ銀行で申込ができるという流れになっています。
ゆうちょ銀行で申込後に審査に通過すると、契約書類がスルガ銀行から郵送されてくるため、当該書類をスルガ銀行へ返送するだけの流れになります。
ゆうちょ銀行が関与するのはあくまでも受付時点の窓口業務だけですので注意しましょう。
また、金利が使用目的によって異なっている点が特徴です。
自己投資応援プラン(資格取得や語学スクールなどの費用):5.500 %
教育プラン:5.500 %
オートプラン(自動車ローン):6.000 %
ハッピープラン(結婚出産資金):7.000 %
エコプラン(オール電化化などの工事資金):6.500 %
リフォームプラン:8.000 %
フリープラン:8.000 % ~14.900 %
融資金額は500万円まで返済期間は7年以内となっています。

JA

JAのフリーローン最大の特徴は完全に何に使用しても自由で、事業資金にまで使用できるという点が特徴です。
融資金額は300万円まで返済期間は7年以内となっています。

ろうきん

労金の多目的ローンは団体の構成員、生協会員、それ以外の人で金利が変わります。
団体の構成員とは労働組合、公務員組合等の構成員を指します。
変動金利:5.825%、固定金利7.0%となっています。
生協の金利は以下の通りです。
変動金利:6.105%、固定金利:7.28%となっています。
一般の勤労者への金利は以下の通りです。
変動金利:6.325%、固定金利:7.5%
このように労金は労働者のための金融機関であるため、労働組合の構成員であることで金利が最も優遇されます。
融資金額は500万円まで、融資期間は最長10年までときめられています。

オリコ

信販会社大手のオリコも多目的ローンの取り扱いがあります。
オリコは金融機関ではありませんので、年収の3分の1を超える借入れを行うことはできません。
金利は6.0%~13.2%融資金額は300万円までとなっており、返済期間は7年以内となっています。
金利の高いイメージのある貸金業者のローンの中では比較的金利が低いうえに、銀行のローンよりも審査は緩いと言えるため、銀行の多目的ローンの審査に自信がないという人にはおすすめです。

 

多目的ローンの審査基準

多目的ローンの審査の基準はカードローン審査とどう違うのでしょうか?

カードローンよりも審査が厳しい

多目的ローンの審査は基本的な流れとしてはカードローンと同じように行います。
個人信用情報、勤務先、勤続年数、年収等のスコアリング(点数化)審査を行い、ここで問題ないだけの得点が得られれば仮審査通過となります。
ただし、仮審査に通過できる得点のハードルがカードローンよりも高い傾向にあり、他の借入やクレジットカードなどの返済履歴に問題があればカードローン審査には通過できたとしても多目的ローンの審査には通過できないというようなことも少なくありません。
また、カードローンでは仮審査通過後の本審査は確認作業が主になります。
しかし、後述しますが多目的ローンの本審査には他にも審査する項目がいくつかあります。
カードローン審査と比べて仮審査のハードルも高いですし、本審査で行われることもカードローン審査よりも精緻な審査が行われます。

申込条件に年収が設けられていることが多い

三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行などの多目的ローンは申込条件として前年度の年収が200万円以上ある人でないと申し込むことができません。
カードローンのようにパートやアルバイトでも申込OKということではないため、誰でも申し込むことはできません。
あくまでも正社員で一定以上の収入を得ている人向けの商品です。
この点からも多目的ローンがカードローンの審査よりも厳しいと言った面をうかがうことができます。

年収比率の基準が設けられている銀行もある

みずほ銀行の多目的ローンの基準には、無担保ローンの借入額との合計で年収の50%を超える超えない範囲しか借入できないという基準が設けられています。
本審査の際にはこの範囲内に収まるかどうかの審査を行っています。
みずほ銀行のようにわざわざ基準も明示している銀行でなくても、本審査で年収と借入額の比率の審査を行っている銀行がほとんどです。
この審査もカードローン審査ではほとんど行われないためカードローン審査よりも厳しい審査が行われる所以です。
また、カードローンでは借入金額によっては収入証明書の提出を要求しないローンも多いですが、ほとんどの多目的ローンでは収入証明書の提出が求められます。
多目的ローンでは収入が審査の際に重要な審査材料となります。

見積もり金額や使い道が適正か否か

多目的ローンでは申込時に資金使途確認資料の提出が必須になります。
審査の判断基準としてお金の使い道が適正か否か、申込金額が適正かなども判断しています。
多目的ローンの中にはギャンブル資金には使用できなかったり、借り換えには使用できないと言ったように、使い道に関する細かい決まりがあるローンもあります。
資金使途確認資料から、多目的ローンの規定にあった使い道になっているかなどを審査します。
一般的には対価となる物品購入や教育や結婚などの使い道の方が審査に通過しやすいと言われています。